Acer Aspire H340をMini-ITXケースに再生

 サーバとして稼動させていたH340の一台が死亡。
 動作検証の結果、マザーボードが死んでることを確認した。
 逆に電源は生きていることが確認出来たので、Mini-ITXケースとしての再利用を試みた。

フロントパネルの加工

 フロントパネルの各LED、スイッチ部及びフロントUSBコネクタはドーターボードを介して取り付けられている。
 マザーとドーターボードの接続は、2mmピッチの26Pコネクタを使用した専用ケーブルで接続されている。
 これは、ここなどで紹介されているVGA端子と同じコネクタ。
 と言うことで、同ページで紹介されている手順に準じ、2.5-3.5 IDE変換ケーブルを加工して、各種スイッチ、LED、USBの信号線を引き出した。

 配線についてはこちらのページを参考にさせて頂いた。

バックパネルの加工

SATA電源について

 H340SATA電源は、バックパネルに独自の集中コネクタで配線されており、通常のSATA電源コネクタは用意されていない。
 H340の電源ユニット自体はNLX-1U規格のもののようだが、バックパネル電源、ATX 20p、12V 4p以外のコネクタは存在しない。

HDD電源制御の有効化

 バックパネルのSATAはマザー側から電源制御が行われており、そのままではHDDに電源が供給されない。
 こちらのページによると、HDD1/2、HDD3/4のペアで電源制御が行われている模様。
 該当の2端子にVccを供給することでHDD電源がONになるようだ。
 と言うことで、こちらの手順に倣って、隣の4Pファンコネクタから拝借することにした。


 要は3Pファンコネクタの中央(4Pなら画面右から2番目)と、10P集中コネクタの基盤側左から2、3番目をショートさせればOK。

ケースファンの交換

 バックパネルの加工に会わせ、ケースファンの電源もマザーボード上のファン電源端子から取るように変更。
 これで、マザーボード側からファンの回転数制御が行えるようにもなる。
 さらに、変更ついでに純正の12cmファンから以下の14cmファンに交換してみた。


SATAケーブルの交換

 バックパネルから生えているSATA信号ケーブルは通常のSATAケーブルが使用されている。
 ただ、ケーブル長が20cmと短いため、SATAコネクタがフロント側にあるマザー(D42S等)を使おうとすると微妙に長さが届かないことがある。
 より汎用的なケースとして使えるようケーブルも交換することにした。
 上述の通り、ケーブル自体は通常のSATAコネクタ(L字下向き)を用いているので、下向きL字のSATAケーブルであれば特に加工などは必要なく、普通に汎用品が使用可能。
 今回は以下のケーブルを使用した。


 ここまでで、汎用のMini-ITXケースとしての加工は終了。

マザーボードの交換

 マザーボード取付部はMini-ITX格通りのサイズとなっているので、通常のITXマザーが使用可能。
 I/Oパネル部も規格通りに繰り抜かれているので、マザーボード付属のI/Oパネルと普通に交換出来る。

 H340フロントのSATAドライブベイは四基というこで、最低限SATAを4ポート以上備えたITXマザーであれば等価交換出来ることになる。
 今回はその上で、さらに+2ポート、SATA6ポートを搭載した以下のマザーを使用した。

 SATAポートに余裕があるので、さらに以下の機材で内部に別途HDDを一台増設。
 フロントのドライブベイ四基全てをリムーバブル運用出来る構成にしてみた。

 HDDの電源については、前述の通り余剰のSATA電源コネクタが存在しないので、マザーボード上の内蔵用USBポートから5Vを引き出した。


再生費用(参考)

マザーボード \6,300
ケーブル類一式(\2,300)

  • COMON 2535 IDEケーブル \300
  • Power LEDケーブル \100
  • HDD LEDケーブル \100
  • ATX電源スイッチ \250
  • リセットスイッチ \250
  • ケース用USBケーブル \250
  • ainex WA-092 ファン用電源延長ケーブル \250
  • SATAケーブル \200 x4

ケースファン \1,980
HDD-PCI \980
ケース用USBケーブル \250
SATA電源ケーブル \100

 各部材の価格は参考価格(amazon調べ)。
 単純にPCとして再生させるためにかかった費用は2300+6300=\8,600。
 この他にHDDとメモリを手持ちのものから適当に流用している。
 +αとして、HDDの増設とケースファンの交換に\3,310。
 合計で、今回は\12,000程費やした計算。
 あくまでも参考に。