Moto Z Playの文鎮復旧(Unbrick)

 bootloader unlockしたMoto Z PlayにストックROM(6.0.1)を書き戻す。
 書き戻し自体は特に問題なかったが、その後公式のOTAアップデートを適用していくと7.1アップデート適用時点で文鎮化した。

 電源、音量ボタンなどを押しても一切反応がなく、画面も暗転したまま。
 電源ボタン長押しなども試してみたが状況は変わらずFASTBOOTモードに入ることも出来ない。

 だが、PCに接続してみるとQualcomのデバイスが認識された。
 どうやらsoft brickと言われる状態のようだ。

 この状態であれば以下の手順で端末の復旧が可能。

1.デバイス状態の確認

 デバイスマネージャから以下のデバイスが認識されていることを確認する。

 Windows10(Ver.1703 ビルド番号15063.674)では自動的にドライバが適用された。


 なおドライバ未適用状態の場合は

  • QHSUSB__BULK

として認識されるらしい。その場合は以下のドライバが適用出来る模様(未確認)

2.FASTBOOTモードの起動

 復旧ツールを用意。

 アーカイブ中のqboot.exeが復旧ツール本体。
 batファイルも用意されているが、そちらを実行しても上手くいかなかったため、直接qbootコマンドを実行する。

まずはデバイス認識の確認

qboot devices

 正常に認識されていればADBやFASTBOOTと同じくデバイスと認識されているCOMポートが表示される。
 続いて以下のコマンドを実行

qboot blank-flash

これで端末が通常のFASTBOOTモードに移行する。

3.bootloaderの復旧

 FASTBOOTが起動した時点で再度ストックROMを書き直せば復旧出来そうだが、このままだとbootloader.imgの書き込みに失敗する。
 どうもbootloader領域にセキュアロックがかかっており公式のOTAアップデートもそのため失敗した模様。
 以下の手順でbootloaderを復旧する。

 アーカイブ中から

  • gpt.bin
  • bootloader.img

を解凍し以下の通り実行する。

fastboot flash partition gpt.bin

 書き込み時にエラーが出るがこれでbootloader領域のロックが一時的に解除される模様。
 続いてbootloaderの書き込み

fastboot flash bootloader bootloader.img

 これでbootloaderが復旧する。
 ファイル名を見る限りでは元はMoto G5 Plusのbootloaderのようだ。
 bootloderの書き込みに成功したら再起動。

fastboot reboot-bootloader

 通常のFASTBOOTモードで端末の再起動を確認したら、改めてシステムを再起動する。
 他の領域に手を加えていなければ、公式OTAアップデート適用時点でシステムは問題無く更新されているため7.1アップデートが無事完了する。

 その後、続けてアップデートを適用していったところ一度だけ同じようにsoft brick状態に陥る場面があったが同じ手順でbootloaderを復旧。
 そのまま最新の7.1.1までのアップデートと2017年11月のセキュリティアップデートまで適用すると不具合は発生しなくなった。