F-07CにWindows7をクリーンインストールする

 まず、前提条件として、クリーンインストールにはクレードルが必須。
 さらに、「Fiujitsu eMMC Driver」が無いと、内蔵の32GB SSDが認識出来ない。
 MicroSDスロットも標準ではインストーラから見えないので、事前にこのドライバを用意しておかないと、そもそもインストール先が指定出来ずに詰む。

Fujitsu eMMC Driver

 Fujitsu eMMC Driverは、プリインストールされている Windows7環境から抽出出来る。

 C:\Windows\System32\DriverStore\FileRepository\fj7cemmc.inf_x86_neutral_58f8d0b5000170cc

上記フォルダの中身を丸ごと保存。

Windows7 のインストール

 F-07Cをクレードルにセット。
 クレードルにUSB光学ドライブを接続し、F-07Cの電源オン。
 起動時、BIOS画面が表示されている間に「F12」キーを押すと起動デバイスの選択画面が表示されるので、光学ドライブを選択。

BIOS起動画面

 ちなみにF-07Cは、ハード的には縦画面がネイティブとなっているようで、インストール後もVGAドライバを導入するまでは、全て縦画面でインストールが進行する。
 クレードルにセットする都合上、横置固定なので、外部モニタを接続しないと首が吊る(爆)。
 *クレードルHDMIはネイティブでは出力されないため、インストールには使えない。(2012/02/03追記)


 Windowsインストーラが起動したら、言語と地域等を選択し、「次へ(N)」をクリック。

地域と言語の選択

 キーボードや言語の設定は基本的に、デフォルトのままで問題無し。


 次の画面が表示されたら「今すぐインストール(I)」をクリック。

Windows7インストール


 ソフトウェアライセンス条項が表示されるので、「同意します(A)」にチェックを入れ、「次へ(N)」をクリック。

Windows7インストール


 インストールの種類の選択画面が表示されるので、「新規インストール(カスタム)(C)」を選択。

インストールの種類


 続いて、インストール場所の選択画面が表示されるが、前述の通り、デフォルトだと内蔵SSDMicroSDスロットともにインストール先として認識されない。
 なので、画面下にある「ドライバーの読み込み(L)」をクリックする。

インストール場所の選択


 以下のダイアログが表示されるので、eMMCドライバを保存したUSBメモリ等を接続後、「参照(B)」をクリック。

ドライバーの読み込み


 ファイル選択ダイアログから、eMMCドライバ(FJ7CEMMC.INF)があるフォルダを指定すると、ドライバの選択画面が表示される。
 「Fujitsu eMMC Driver」を選択し、「次へ(N)」をクリック。

Fujitsu eMMC Driver


 これで、内蔵のSSDが認識される。

SSD(eMMC)認識


 デバイスが認識されれば、パーティションの作成・削除等も一通り行える。
 以後は、通常通りインストールを進めればOK。


 OSインストール完了後、順次ドライバをインストールしていく。

チップセット SM35 Express Version: 9.2.2.1029

 docomo富士通ともに公式からは公開されていない。
 一応、Intelのサイトで配布はしているが、SM35 Expressは組み込み向けデバイスのため、登録ユーザーのみの配布となっている。
 さらに調べてみると、NECのVersaPro タイプVT(PC-VK15W TMCBDGC)が、SM35Expressチップセットを使用していた。こちらは、NECのサイトで公開されているので、そちらを流用する。

NEC」−「サポート・ダウンロード」−「法人向け製品 ビジネスPC (Mateシリーズ、VersaProシリーズ)」−「サポート情報」−「ダウンロード」
「ドライバ提供対象OS * WindowsR 7用ドライバ※64ビット用含む(2010年以降に発表されたモデル)」

  • 「ノートPC(VersaPro)」−「VK15W/TM-C タイプVT」
  • 「▼Windows 7 Professional 32bit用ドライバ」
  • Intel社製Chipsetドライバ」

>11q3_7w_chp_01.zip

 ダウンロード後、適当な場所へ解凍。
 解凍して出来た「CHIPSET_i」フォルダ内の「Setup.exe」を実行。

VGA Intel GMA600 Version: 8.14.6.3066

 こちらは汎用モノなので、普通にIntelのサイトから入手可能。

 Intel ダウンロードセンター

win7.zip

 自己解凍(exe)形式と、zip形式が用意されているが、中身は基本的に同じ。
 どちらか好きな方をダウンロード後、適当な場所に解凍する。

 インストーラ(setup.exe)からインストールしようとすると、所定の要件を満たしていないとはねられる。
 そのため、以下の手順でドライバをインストールする。

  1. バイスマネージャから「ディスプレイ アダプター」−「標準VGAコントローラ」を選択
  2. 「ドライバーソフトウェアの更新」を選択
  3. 「コンピューターを検索してドライバーソフトウェアを検索します」を選択
  4. 「コンピューター上のデバイスドライバーの一案から選択します」を選択
  5. 「ディスク使用」を選択
  6. 解凍して出来た「Graphics」フォルダ内の「igdlh32.inf」を選択し、「INTEL GMA600」を指定

 インストール後、警告が表示されるが、そのまま再起動するとちゃんとVGAが認識される。
 ドライバインストール後、画面を右クリックし、「グラフィックオプション」−「回転」−「270度」を選択すると、画面が正方向に表示される。

Audio Realtek HD Audio Codecs Ver: R2.67

 Windows7(SP1)のクリーンインストール時点で、ドライバは認識されるので気にしなければそのままでOK。
 Realtekのサイトで、より新しいドライバが公開されているので、必要ならばそちらをインストールする。

 Realtek ダウンロードセンター

  • 「コンピュータ周辺機器向けIC」−「PC Audio Codecs」−「High Definition Audio Codes」−「Software」

Vista_Win7_R267.zip

 各OS向け、zip、自己解凍、ドライバのみなど各種ファイルが用意されているので、用途に合わせたものを選択。
 今回は、ドライバのみのzipファイルを選択した。

 ダウンロード後、適当な場所へ解凍。
 解凍して出来た「Vista_Win7_R267」フォルダ内の「Setup.exe」を実行。
 後は画面の指示通りでドライバアップデート終了。

 インストール後、既定のサウンド出力が「24ビット 48000Hz(スタジオの音質)」となっている。
 この設定のままだと、音楽再生時などに音切れを起こす場合があるので、下記の設定で「16bit 44.1kHz」に設定変更しておくと良い。

「コントロールパネル」−「Realtek HD オーディオマネージャ」−「スピーカー」タブ

    • 「既定の形式」−「16ビット 44100Hz(CDの音質)」

FOMA F07Cモデム(通信設定ファイル)

 docomoのサイトから入手。

NTTドコモ ホーム」−「お客様サポート」−「製品別サポート情報」

>f-07c_driver.exe

 自己解凍ファイルになっているので、ダウンロード後、適当な場所に解凍。
 解凍して出来た「f-07c_driver\f-07c_driver_32」フォルダ内の「F07Cst.exe」を実行。

無線LAN Atheros AR6003

 無線LANドライバは、富士通F-07C ユーザー向け情報アップデート版が公開されているので、そちらを適用。

>E1013822.exe

 自己解凍ファイルになっているので、ダウンロード後、適当な場所へ解凍。
 解凍して出来た「a311329」フォルダ内の「setup.exe」を実行。
 セットアップ後、同梱のInstall.txtの記述に従ってLanset2.exeを管理者権限で実行。

 これでドライバは正常にインストールされるが、そのままだと無線LANの検出が行えない。
 以下の手順で、接続が有効になることを確認。

  1. バイスマネージャから「ネットワーク アダプター」−「Atheros AR6003 WLAN Adapter」を選択
  2. バイスのプロパティで、「詳細設定」タブを選択
  3. 「PowerSave」を「Max_Perf」に設定
  4. 「RFKill」を「Disable」に設定

 これで、無線LANに接続出来るようになる。
 このへんは本来プリインストールのアプリケーションで制御を行っているものと思われる。

 ちなみに、無線LANバイス自体はSDIOで接続されている模様。
 実際に通知領域の「ハードウェアの取り外し」を見るとGeneric SDIOデバイスが表示されている。
 一旦取り外してしまうと、再起動するまで再認識されなくなるので注意。

富士通 FUJ02E3ドライバ

 最後に残った未認識の「不明なデバイス(ACPI)」は、富士通 FUJ02E3 ドライバ。
 富士通LOOX系全般で使われており、各機種独自のボタン制御等を行う拡張機能ドライバらしい。
 こちらは、富士通Asiaのサイトから入手出来る。

http://www.fujitsu.com/downloads/COMP/fpcap/drivers/Driver/FUJ02E3/FJ/v1.20_W7-32/FUJ02E3_FJ_v1.20_W7-32.exe

 日本の富士通のサイトにも同名のドライバが存在するが、そちらでは適用出来なかった。

 自己解凍ファイルになっているので、ダウンロード後、適当な場所へ解凍。
 特にインストーラ等は用意されていないので、解凍後、デバイスマネージャから手動でドライバを当てる。

  1. バイスマネージャから「不明なデバイス」を選択
  2. 「ドライバーソフトウェアの更新」を選択
  3. 「コンピューターを検索してドライバーソフトウェアを検索します」を選択
  4. 「コンピューター上のデバイスドライバーの一覧から選択します」を選択
  5. 「ディスク使用」を選択
  6. 解凍したフォルダを選択し、「Fujitsu FUJ02E3 Device Driver」を指定

 以上でドライバのインストールは完了。